そもそも「ザ・ウェーブ」とは?
ザ・ウェーブとはアメリカアリゾナ州にある、波が渦巻くような流紋を残す砂岩です。実は発見されたのは2003年で全世界でもまだまだ歴史の浅い観光地です。
世界ふしぎ発見!やイモトのイッテQなどで紹介されて以来、日本でも秘境スポットの1つとして有名になりつつあります。あっ、知ってる!とか見たことある!って方も多いと思います。
が、ここは自然保護の観点からアメリカ政府を一日の入場者を制限してるのです。
その数わずか20人!
これを大多数の応募から抽選によって選んでいくのです。
The waveにどうやって申し込むのか?
方法は、「ネット申し込み」と「現地のビジターセンターでの抽選」しかありません。
1,ネット申し込み(10名)
How to obtain a permit(許可の取り方)。 申し込も下記のリンクからOKです。申し込みに5ドル/組、外れても返金ありません。(paypalクレジット払い) http://www.blm.gov/az/st/en/arolrsmain/paria/coyote_buttes/permits.html
英語のサイトなんで苦労すると思いますが、The wave のことを「Coyote Buttes North」と書いてあることが多いのでご注意を。
僕達ももちろん申し込みましたが、なんとほとんどの日で競争率20~50倍・・・・・!
残念ながら落ちてしまいました。
2.直接抽選会場にのりこむ。(10名)
そう!これなら絶対あたります。当たるまでいればの話ですがね。
僕達もどうしても行きたかったので1週間でも2週間でも張りこんでやるつもりでした。とはいっても、抽選会場のカナブという街は超ド田舎でして、ロスから車で10時間、ラスベガスからも5時間ほどかかります。
ということで乗り込んできました。
wave lottery 抽選会場入り口

この廊下を抜けると・・・

うわっ、人でいっぱい・・・!

注書きなどがホワイトボードに書いてあります。 
当日の競争率は4倍程なので1週間張り込めば当たる可能性は高いでしょう。
でも冬季は抽選は平日のみなので注意が必要です。
(HPから抜粋) From mid-March to Mid November, walk-in permits can be obtained seven (7) days a week. From mid-November through mid-March, walk-in permits are issued Monday-Friday, except for federal holidays (including Thanksgiving, Christmas, New Year’s Day, Martin Luther King, Jr. Day, and President’s Day). During this time, permits for Saturday-Monday are drawn on Friday.
おそらくこういう意味だと思います。
3月の中旬から11月の中旬は毎日抽選してるけど、11月の中旬から3月の中旬の冬季は平日しか抽選をしてませんよー。 この期間は、金曜日に土曜日から月曜日までの抽選をまとめてするからねー。
で、僕らはどうなったかというと・・・
なんと初日に
当選!!!!!!!!!!!!!
が、 枠が残り1名だったので泣く泣く放棄しました。 そう、何が何でも10人以上は入れないのです。
英語が聞き取れなかったので、抽選会場で思いっきり恥ずかしい思いしました。その時の動画です。番号は11で待っていました。
ちなみに横の席にいた日本人カップルは当選してました。 一緒にいきたったなー。この日は諦めるしかありません。
二日目は金曜日。 そう、この日に3日分の当選をするのです。もちろんその分、応募者も比例して増えていました。30人の枠に対して100人近くの応募でしたから、競争率は3倍程です。
どうなったかというと・・・

またもや当選!!!!!!!!!
今回はちゃんと2人枠に入れました!
何日もはりこんでいる人もたくさんいたみたいで、抽選にもれた横の外人に
「2日連続当選してラッキーだね。」
って褒め言葉か嫌味かわからない言葉かけられました(笑)
ということで幻の許可証GETです!
わーい!!!!!
当選メンバーを集めて、簡単な説明とザ・ウェーブへの地図を渡されました。
ここで問題がもう一つ、
それはガイドがつかないということ!
適当な地図一枚を渡されてGPSを頼りに自分で行ってくれ!ってノリです。本当に周りには道らしきものはないのでGPSのみが頼りなのですが、そのGPSも自分で用意しないといけないのです。ナンテコッタ。
岩場や草原の中を抜けていくので、道に迷えば確実に死にます。片道5キロ程ですが、地図だけを頼りに行くのは危険すぎます。
実際にこの夏3人亡くなったそうです。
説明受けてると、鉄砲水が来ることもあるし、夜は凍死するくらい気温がさがる、水は一人3リットルは持っていけ・・・など散々脅されます。
ホンマにびびりましたね。
まずはGPSは必須です。
もしこのブログ見ていく方がいるなら必ずGPSは持って行ってください。
GPSなんて持ってねーぜ!って言う方。
もちろん普通の人は持ってないわけですが、なんとiphoneでもいけます!
もちろん携帯は圏外なのですが、GPS機能は圏外でも使えるので色々考えた結果この2つのアプリを持って行くことにしました。
・Runkeeper ランニング用アプリ。歩いた軌跡が表示されます。
・here info 現在の緯度経度をリアルタイム表示します。要IOS7以降。地図は緯度経度じゃなく、違う単位だったのでアプリの設定でかえてください。
他には、iphoneバッテリー、水2L(二人で)、肌着、サンドイッチ、チョコ、カメラ。
最初は遭難したときのことを考えて寝袋でも持って行こうかと思ったんですけど、等高線とGPSで判断できる(根拠の無い)自信があったので体力温存重視の軽装でいきました。
いよいよ出発日がきました。何時に行ってもいいので夜明けとともに出発です。
朝焼けを見ながら7時半に宿を出発。

宿からは40分ほど走ります。

ここから10キロ程、砂の上を走っていきます。

そして入り口到着!
これの許可証をつけて


入り口で名前と緊急連絡先やグループ人数を書きます。
いよいよ冒険のスタートです。
レッツゴー!

まずは平坦な道から。

そう、旅の前半は足あとがあるので楽勝です。

と思いきや、いきなり足あとが消えます。
もうここからは完全に地図とGPSのにらめっこ。
下の写真が行き止まりです。ここからどこを登るかというと、一番右端の雪の積もった山を登って行くのです!!!!!

もう、登山ではありません。
立派な「冒険」です。

秘密の地図を頼りに、

道無き道を進みます。
やっと半分ちょいきました。

繰り返しますが、道はありません。


こんな岩場を通って行ったりも。

教えられた通り帰り道を確保するために、振り返って写真をとります。

でも、どこも同じ景色・・・(笑)
距離的にはもうそろそろなはず・・・




それっぽくなってきました。




そしてついに!!!
到着ー!!!!





















ちなみに嫁は手ぶらできました。リュック持ってたのは僕だけです。











めっちゃ綺麗です。

言葉でません、マジで。


パラパラ漫画風。






















仲良くなった韓国人にセカンドウェーブがあるという話を聞きました。
地図にはなかったのですが、南東300mいったところにあるというので行ってみました。
これも10分ほどしか歩かないのですが、地図にない道を行くのはドキドキしますね。
Second Wave










セカンドウェーブは少し規模が小さいですが、これもこれで感動しました。
ちなみにザ・ウェーブは固い岩場で出来ているところと、砂地でできているところがありました。
年々、このウェーブは失われているようなので早めに行ったほうがいいかもしれませんね。
「抽選」 × 「冒険」 × 「感動」
本当に一生の思い出に残るザ・ウェーブでした。
ちなみに帰り道雪が溶けていたせいで
超絶な悪路を10キロも進みました。
何度もタイヤをとられ、人生初のドリフトまでしちゃいました。
生きててよかったー。
そして何よりもサンフランシスコのレンタカーの兄ちゃんに脅されて4駆にしてよかった。
帰宅後、相棒の変わり果てた姿に驚愕でした。

